トレードの合間に聴いた落語を一日一席ずつ紹介していきます。

立川梅春  人情八百屋


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※「人情八百屋」は収録されていません。
人情八百屋(にんじょうやおや)
●茅場町で棒手振り(ぼてふり)で商いをしていたのが、平助でした。霊岸島まで脚を伸ばした際、「そのナスビ、半分の5個でも売ってくれますか」と聞かれます。平助は了承しますが、見ますと息子がナスビを生でかじっています。訳を聞くと、3年来、夫が病のために伏せっていると答えます。
 平助は、本日の売り上げの300文と弁当を施します・・・・。この親子のことは、平助は気になっており、母親にも話します。十日ほども経った頃でしょうか、霊岸島に立ち寄った際、あの長屋に寄りますと、意外な話を聞き出します。
 「あの時の八百屋さんかい?聞いておくれよ、因業な大家にあの300文を、ためた店賃(たなちん)として取り上げられたんだよ、悲観した夫婦は子どもふたりを残して自害したよ。亭主があんたに会いたがっているから、上がって待っておくれ」
 帰って来た亭主の鉄五郎は兄貴肌の鳶職であり、火事の際には火消しにもなります。夫婦が自害した時には、激怒した鉄五郎は大家の家に乗り込み大暴れし、大家から葬儀代20両を引き出しました。そんな鉄五郎のことですから、義兄弟になりたいと平助に申し出ます。
 兄貴と声をかける平助に、「平さんは52歳だ、おいらは27歳だ。兄貴はいけねえ。平さん、相談だが、あの二人の子のうち、ひとりを預かっちゃもらえないか」と切り出します。「子どもを引き離しちゃいけねえ、おいらがふたりとも育てるよ」と平さんは答えます。
 「ですが、棒手振り風情の私が子どもを預かっていいものでしょうか」
 「もちろんだ、火消しのおいらが、火つけ(しつけ)をすると考えただけで怖ろしい」
(http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11821749263.htmlより転載)

お笑いコンビ「爆笑問題」(太田光=50、田中裕二=51)と本紙客員編集長のビートたけし(69)が12日、都内で行われた「タイタンライブ 20周年記念」で“奇跡の共演”を果たした。
 20周年記念2daysライブ2日目の大トリとなるシークレットゲストは、たけしだった。落語家「立川梅春(ばいしゅん)」として着物姿のたけしが登場。故七代目立川談志の人情噺「人情八百屋」を披露し、大拍手を浴びた。
 たけしは「正座したら、足がしびれちゃって、ネタを間違えちゃった。根が芸人だから、大勢の客を見ると、笑いを取りたくて仕方がなかった。下ネタでもやってやろうかなと思ったけど、落語をやると約束したからなあ」と照れ隠し。太田も「これはすごいことですよ!」と興奮を抑えきれなかった。
(http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/505913/より転載)

…そして、トリはシークレットゲスト、立川梅春ことビートたけし。
 シークレットにするほどのゲストは誰だろうと考えると、タモリ、たけし、さんま、穴でとんねるず、あるいは、桑田佳祐だったらびっくりすると思っていたが、まあ、たけしがいちばん順当だろう。「立川梅春」の名前が出ても映画館での反応は薄かったが、それがたけしだとわかっても、多くの観客にとっては意外性はなかったんじゃないか。しかし、登場してからすでにもう、期待をかわすように笑わせるモードではない。あざといくらいの母親のエピソード。そこから人情噺へとつなげようとする、そのマクラにはぎこちなさを感じたが、始めたのはなんと「人情八百屋」。これには思わず、おおっと前のめりになった。談志師匠が創りあげた噺。やっぱり立川流なのだという嬉しさと興奮が湧いてくる。まるで「赤めだか」の談志役がまだ続いているかのようではないか。しかし、リズムとメロディは談志師匠ではなく、むしろ志ん生なのだ。初めてじっくり聴いたたけしの落語、いや、想像をはるかに超えていた。このえもいわれぬ味わいはいったいなんだろうか。口跡は不明瞭ながら、たしかなうねりがある。優先されるべきはうねりで、そこにセリフをふわっと乗せるような、歌をくちずさむようなセリフまわし。俳優たけしにも見られる、語気や抑揚、そういった言葉ではない部分での感情表現が、落語になるとよりいっそう、すうっと入ってくるのだ。こういう匂いは、意味が肥大した現代の落語家には現れがたいものだろう。たけしが落語に執着する理由が少しわかる。いろいろと感じ入るものがある高座だった。
(http://satoushin.blogspot.jp/2016/02/blog-post_12.htmlより転載)

落語の舞台を歩く

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