トレードの合間に聴いた落語を一日一席ずつ紹介していきます。

古今亭志ん生 (五代目)  鈴振り


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鈴振り (すずふり)
●修行で一番我慢をしなければならないのは出家。昔の坊さんの修行は大変。とにかく五戒を保つ、辛い修行をして大僧正になるには、十八檀林を抜けてこなければならない。最初に下谷の幡随院に入って修行をして、そこを抜けて数々の寺で修行をして、最後に芝の増上寺に入って、そこを抜けて緋の衣二枚になり大僧正になった。藤沢の易行寺の住持は大僧正の位があったが、その住持は八十を超えて、後継者を選ぶことになった。沙汰を出すと千人からの若い修行僧が集まった。御簾の中から大僧正が魚類を許すというお言葉、酒肴が許される。院代が来て一人の僧を呼んで、後継者になるのではと思うが、あなたの前のものを見せてくれと頼む。僧が見せると、先に金色の小さな鈴を付けた。このようにして千人からの僧に同じようなことをした。酒肴が出てきて、酌人も出てくる。新橋、柳橋、吉町、至る所の若い美人ばかり三百人で、薄い衣装を着ているので下が透き通る。酌をされた修行僧は堪え忍ぶが、若い女性に肩を叩かれると、とうとう耐えられなくなって手が上がり、前からチリンという音がする。そして、千人からの鈴がいっぺんになったので騒々しい。大僧正はこの有様を見て、「情けないものだ。五戒を保つ邪淫戒は忍びがたきものであるが、誰かそう言うの者でないものが一人ぐらいいそうなものだ」と涙を浮かべて眺めていると、前にいた年頃二十歳ぐらいの僧だけ鈴が鳴っていない。大僧正「あの者だ。あの者が当寺を継ぐ者である」ってんで、そのものの前を見る、「鈴がありませんな」「はあ、とうに振り切りました」

マクラは侍が出てくる噺が多いので、演目をかえることと、その話が大変珍しいこと。飄々とした語り口で、実に丁寧にそれほどいやらしくない程度に、絶妙な筋運び。いや~、笑わせてくれます。
(http://geza.blog22.fc2.com/blog-entry-1980.html より転載)

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