トレードの合間に聴いた落語を一日一席ずつ紹介していきます。

金原亭馬生(十代目)  花見の仇討ち


↑クリックすると購入できます!
花見の仇討ち(はなみのあだうち)
●その頃町人の花見は向島堤か飛鳥山に限られておりました。何しろ盛りの短い花でございますから、桜の季節になりますとどこでも花見の相談で大変だったそうでございます。
「おい、どうしたい。明日の飛鳥山の花見なんだが、何かいい趣向があったかい」
「うん、俺が考えたんだが、敵討ちの趣向てえのはどうだい」
「ほほう、だいぶ武張った筋書きだが、いったいどういうことになるんだい」
(熊さんが浪人になる。金さんに伊之が巡礼の兄弟になり、敵を探して歩いている役である。飛鳥山の桜の根方で3人が出会い、敵討ちの場面となる。大勢の人が集まるから、そこに諸国巡歴六部(ろくぶ)姿のおいら(半さん)が出て行って仲裁に入る。「仲直りの御酒一献」ということで、背負っている笈(おい)の中から酒肴、三味線を取り出して、皆に一杯ずつ飲ませて手を〆る。これで見物をうならせるのだという。さて、話が決まり当日となった。きわどさが勝負の演出に狂いが出始める。六部姿の半さんが伯父さんに出会った。出発を止めさせようとする伯父さんの家に連れて行かれ、酒をのんでいるうちに眠り込んでしまった。一方敵討ち役の3人は予定通り桜の木の下で出会い仇討ちを始める。そこに本物の侍が巡礼兄弟の助太刀に入るのである。)
「敵討ちの方は三人とも、いつまで切り合いをやっても仲裁がまいりませんのでもうフラフラになっておりましたが、「助太刀」というから六部がきたのかと思うと、勢い込んだ国侍が、
「これこれ、巡礼、敵に出逢うて目出たいのう。先ほど誓った言葉に偽りはない。さぁ、助太刀をいたすから安心して切り込みなさい」
「へぇ、あ、ありがとうございます」
「・・・・ぇぇぃ、なにをぐずぐずいたしておる。ほれ、浪人の方はまるで隙だらけではないか。うむ、しかたがない。それなら身どもが・・・・」
と、一刀の目釘をしめし、スラリと引き抜いたので、
「わ-、いけねえ、おいらはもう逃げるぜ」
「冗談じゃねぇ、おめえが逃げるんなら、おれたちも逃げるよ。不実なことしないでいっしょに連れて逃げておくれよ」
「ぉ-ぃ、熊さぁん、熊さぁん」
「これこれ三人とも逃げるとは何事だ。これ、逃げるにはおよばん。見受けるところ勝負は五分と覚えたり。勝負は五分だ、勝負は五分だ」
「へぇ、勝負は五分でも、まだかんじんの六部が参りません」
(http://kkubota.cool.ne.jp/asukayama.htm より転載)

にこ★さうんど♯
馬生師匠の「花見の仇討」だと飛鳥山が舞台になっていますね。
実際、上野は只花を見るだけだったそうですが、
現権太楼さんが著書で「嘘と解っても上野が舞台の方が噺の展開に無理がなく進められる」と書いています。
ほとんどの噺家さんは上野が舞台ですが馬生師匠はリアリズムにこだわったのでしょうか?
(http://blogs.yahoo.co.jp/yacup/62273373.html より転載)

落語の舞台を歩く

落語あらすじ事典 千字寄席

関連記事

カテゴリー

Amazon