トレードの合間に聴いた落語を一日一席ずつ紹介していきます。

金原亭馬生(十代目)  道具屋


↑クリックすると購入できます!
道具屋(どうぐや)
●与太郎さんが大家に呼ばれて来てみると、お袋さんが泣いてたという。「年増を泣かすのは、つれー」、「バカ、親を泣かせてなにが年増だ」。三十過ぎて遊んでいたらいけないので、何か商売をしろと言う。
 商売は懲りている。前に、元手がかからないようにと、伝書鳩を飼った。売ってしまって相手が放すと戻ってくる、また売って、それも帰ってくる、で、一羽有れば儲かる。しかし、買って放したら鳥屋に行ってしまった。
 おじさんの商売をやらせてあげる。「知っているよ。商売の頭に”ど”の字が付くだろ」、「そうだ」、「えへへ、ドロボウだろう。泥棒」、「バカだな。”ど”が付いたって道具屋だ。そんな事、世間様には言わないだろう」、「少しだけ」。「その道具屋をやらせてやる」。
 道具屋と言ってもガラクタばかり扱い、行李を開けるとゴミ同様な商品が出てきた。お雛様の首が抜けるのや、火事場で拾ってきたノコギリ、ボラがそうめんを食べているかと思う、鯉の滝登りの掛け軸、等々。元帳があるから、それより高く売れたら、儲けの分はお前のだ。
 蔵前の伊勢屋さんと言う質屋さんの裏のレンガ塀のところだ。今すぐ行け。
 蔵前に来ると同業者が並んで商いをしていた。「神田三河町の杢兵衛のところから来た、与太郎さんだ」と自己紹介して仲間に入れてもらった。脇に薄縁を敷き、値段の高いのは自分の回りに、立てかける物は後ろの塀に品物を並べたが客は来ない。大きな声で呼び止めたが、行ってしまった。オートバイに乗っていたら、それは無理。
 お客が来た。「お二階へどうぞ!」、「どこに二階があるんだ」、「では、前の屋根にどうぞ」と景気を付けた。「そこのエンマを見せろ」、「閻魔様なら新宿の太宗寺に行きなさい」、「そこの釘抜きだ。・・・ガタガタで使えない。そこのノコ見せろ」、「ノコってタケノコ?ノコに有る。アッこれノコギリか、ギリ(義理)を欠いちゃいけない」、「これは甘いな」、「サッカリンでも入っていますか」、「腰が抜けている」、「中気になったかな」、「焼きが生くらだな」、「そんなことは無いですよ。おじさんが火事場で拾ったんだからよく焼けています」。出だしで失敗し、隣の親方に叱られ、相手の買う気を引き出さなくてはダメだという。
 次のお客が来た。「そこの唐詩選(とうしせん)を見せなさい」、「これは貴方には読めません」、「失礼なこと言うな。読めるよ」、「読めません。それは表紙だけですから」。「黒くて長いのは、万年青(おもと)の鉢か」、「いえ、ツバの取れたシルクハットです」。「奥の目覚まし時計を見せなさい」、「これはダメです。外だけで中身がないので、針は自分で回しなさい」。「真鍮の燭台は」、「3本足だったのが、2本足だから後ろの塀に寄り掛けてある」、「買っても使えないな」、「いえ、レンガ壁ごとお買い下さい」。おまえは籐四郎だ、と言えば、与太郎だ。「そこの短刀を見せな」、「タントは有りません」、「その白鞘の短刀だ。銘はあるか」、「めいは神田に住んでいます」、「サビ付いていて抜けないな。手伝え」、一生懸命二人で引き合うが抜けない。「抜けないはずです。木刀ですから」、「木刀なのに何故手伝う」、「顔を立てました」、「顔なんかイイ。抜けるのはないのか」、
「お雛様の首が抜けるのが」。
(http://ginjo.fc2web.com/218douguya/douguya.htmより転載)

内容は「真景塁ヶ淵 豊志賀」「首ったけ」「道具屋」
道具屋をとても楽しく聞きました。馬生の与太郎は珍しいですよね。
とにかく一枚に怪談噺、艶笑落語、爆笑落語の三本立てというのはお得ですな。
(Amazonカスタマーレビューより転載)

ウィキペディア

上方落語メモ

落語の舞台を歩く

落語あらすじ事典 千字寄席

関連記事

カテゴリー

Amazon